PROSPECTとは

名前の由来

当社は上記のミッションを達成するために、医療関係者、民間企業及び大学の専門家が参画し、設立されました。既に集められたデータ(Existing Data)を活用するだけでなく、特定の研究目的のため、研究計画を立案をしてから収集するデータ(Prospective Date)に着目しており、それが社名『PROSPECT』の由来となっています。

解決したい課題

世界の人口が高齢化するについて、健康寿命をどのように延ばすかという問題は、先進国、特に日本のような超高齢化社会において重要な問題になっています。厚生労働省の発表によると、介護を受けたり寝たきりになったりせず、健康な生活を送る期間を示す「健康寿命」が、平成28年は男性72・14歳(同年の平均寿命は80・98歳)、女性74・79歳(同87・14歳)だったと公表されました。平均寿命と健康寿命の差が「健康ではない」とされる期間であると定義され、これをどのように管理するのか、これが現状の課題といえます。

また、日本において在宅医療が国の背策により推進されており、自宅で人生の最期を迎えることが可能になりました。そのために、医師、訪問看護師、薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパーなど多職種連携による医療介護体制が組まれています。弊社は、こうした在宅医療の現場において、往診医と薬局の連携により、治療方針(医師)とアドヒアランス(薬剤師)の観点で、リモートで状況共有を図ることにより治療効果の向上を図るおとを目的としたシステムを開発しています。新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延したことで、世界中のあらゆる業種・分野に影響がでていますが、世界は「非接触社会」へ否応なく移行せざるを得なくなったと言えるかもしれません。そして、それに付随して「非接触のツール」「非接触のビジネス」が発達することでしょう。しかし、ここでポイントになるのは、物理的な「非接触」を実施したとしても、心理的な「非接触」をしてはいけない、という点です。距離を取ることが求められる社会になったとしても、心のつながりを分断してはいけません。 卒業式がリモートや参列者を制限しておこなわれたケースがありました。時間を共有することはできたかもしれませんが、生徒や保護者、先生が一堂に会して人生の節目を同じ空間で共有することには敵いません。大切な思い出を空間的に共有することの重要性が再認識された事柄でした。逆に、要印鑑書類などこれまでごく普通に行われていた事柄は、その必要性が認められなくなりつつあります。極論を言うと、ハンコを押すために出勤していた従来のビジネススタイルは衰退してくと思われます。そもそもハンコを介してつながる必要がなかったからです。このように、心理的なつながりが不可欠な事柄は、仮にコロナが終結後は現状に戻り、必要のない事柄は新たなスタイルとして定着することになるでしょう。  

これを医療の視点から考えると、同じように「要不要」の選択をすることになります。今医療現場で徐々に広がり始めている遠隔医療(非接触医療)は、離島の患者からはじまり、多忙なサラリーマンが仕事の合間に診察時間を節約するためなど徐々に解禁されてきましたがあまり普及していませんでした。しかし、新型コロナによりリモートワークが定着しつつあり、病院の三密状態を避けるために必要不可欠なものになりつつあります。一方で、人によっては医師やその他の医療者と直接対面で会うことで心理的な安心が治療に役立つ場合があります。初診に至っては対面でまず医師に診てもらわなければならないでしょう。前出の卒業式とハンコの例のように、対面が必要な医療と遠隔で対応可能な医療との見極めを行い、患者の選択肢の幅を広げることが求められます。「非接触社会」へ移行すると仮定した場合、この見極めが課題となります。